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タイマーズ、教育機会確保法案、ロックン仁義(替え歌)

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ザ・タイマーズのリマスター版 が発売された。おかげでタイマーズ三昧、ヘビーローテーションの日々だ。まあ、単純にうれしいのだが、なんで、こんなにヘビロテしてしまうのかと言うと、いまの気分にヒットするということもある。 教育機会確保法案は、11月22日に衆院を通過し、29日の参議院で可決・成立になる見込みだという。法案そのものの問題は言い尽くされているが、成立までの過程をとっても、惨憺たるものだったと言えるだろう。推進する側は、プラス面だけを強調して理想論を語り、さまざまな懸念やマイナス面を軽視し、しゃにむに成立を望んできた。その姿勢は、どこか原発安全神話と重なる。 関係者に生じた亀裂は、弥縫策でカバーできるものではないだろう。むしろ、これまでゴマカシてきたことが、如実にあらわれたということでもあるのだ。今後につながる道があるとしたら、きちんと論点を整理して、議論を尽くすことしかない。 まあ、何はともあれタイマーズを聴いてみてほしい。 以下は、ロックン仁義のMV。安齋肇さんが監督をしている。 私は、これを替え歌にして、こんな歌詞でカラオケで歌ったりしていた(タイマーズのことだから、いちいち替え歌に目くじらは立てないにちがいない)。 フリースクールなんて、ありゃしねえ 塾だのサポート校だのばかりじゃねえか 俺はしがないNPOワーカー 義理も未練もありゃしねえ 親も世間もみんな言う たまには勉強させなきゃだめだろう つらいとこだね NPOワーカー 四角四面の世の中さ 古いやつだとお思いでしょうがねぇ ちょっと言わしておくんなさいよ 気がつきゃ 軽いヤツらばっかりじゃごさいやせんかい 何をやりたいんだかわかんねえ 学校に行かせたいんだか行かせたくないんだか よくわかんねえような 親に耳ざわりのいいことしか言えないようなヤツらばっかりでごぜえやす 遠い遠いあのころの 不登校運動やフリースクール運動 「腐ったものを食べれば下痢をする」なんて言ってた気概は いったい、どこいっちゃったんでございやしょう 冗談のひとつも言えねえ 休むことさえできねえ やることなすこと、いちいち目くじら立てて評価したがる いやな世の中になっちまったもんでござんすねぇ えぇ社長 どうなんだい どうせ大きい声が通るのよと

教育機会確保法案、ドワンゴ、宮崎駿さん……

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11月18日、教育機会確保法案が、衆院の 文部科学委員会で採決 された。24日には参院の文部科学委員会が開かれ、このまま可決成立になる見込みだという。 この法案について言うべきことは、すでにさんざん述べてきたので、くり返さないが、反対してきた人にとってはもちろん、法案を推進してきた人たちにとっても、禍根しか残さなかったと言えるだろう。 私は、問題は法案以前にあり、法案以後にあると、くり返してきた。それを一言で言えば、教育が多様化や自由化という名のもとに民営化され、「選択と集中」で、より競争的、選別的な方向になっていくということにある。 現法案は、旧法案に比べれば、よほど歯止めが利いているとは言えるが、推進している人たちは、旧法案のほうがよかったと思っていて、そちらの方向に向かっての「一歩前進」だと意気込んでいる。この法案を推進してきた人たちは、いったい、どこに向かいたいのだろうか。多様化・自由化の先に、何を求めているのだろうか。 ●宮崎駿さん×ドワンゴ川上量生さん 11月13日に放送された NHKスペシャル「終わらない人 宮崎駿」 では、宮崎駿さんと、ドワンゴの川上量生会長とのやりとりが話題になった。CG技術のプレゼンで宮崎さんのもとを訪れた川上さんは、人体が頭を使って移動する映像を見せる。そして、AIを使えば、頭は大事なものだとか、痛覚があるという人間の発想を超えて、気持ちの悪い動きをつくりだせるとアピールしていた。それに対し、宮崎さんは、その映像に痛みや身体性への思いがいっさいないことへの不愉快さを示し、生命に対する侮辱を感じると批判されたのだった。批判された川上さんは、あくまで実験だと釈明したが、それに対しても、宮崎さんは「それで、あなた方はどこに向かおうとしているんですか」と問われていた。 このやりとりには、とても考えさせられるものがあった。それは、たんに映像技術の問題を超えて、いまの社会が向かおうとしている方向に対する、ひとりの作家としての、生身の人間としての、プロテストを感じたからかもしれない。 ●N高校×東京シューレ ドワンゴは、 N高校 という広域通信制高校を開校している。N高校の教育方針は「世の中にまだないモノを生み出す力」を育むことだという。教育機会確保法案が向いている方向を象徴するのは、まさに、こうした学校だろう