なたまめの話-3

昨年、北村小夜さんからいただいた「なたまめ」は、立派なさやをつけたものの、なかなか枯れずに冬を迎えた。豆が収穫できたら記事の続きを書こうと思っていたのだが、なぜか枯れきらずに、さやが青いまま冬を迎えてしまった。(なたまめの話その1その2

1月ごろだったか、このままぶら下げていてもと思って、刈り取ってしまったのがよくなかった。乾かしてさやを開けると、小ぶりの豆ができていた。昨年は植えるのが遅すぎたせいか(7月初旬)、さやの中で豆が成熟しきらず、そのため枯れきらずに残っていたようだった。そして、その豆を取り出したところ、しばらしくして水分が抜けてしわしわになってしまって、どうもダメになってしまったようだった。残念、無念。

でも、北村小夜さんからいただいた豆は10粒ほどあったので、まだ手元に残っていた。今年こそはと思って、数日前に植えてみた。1年経っているので大丈夫かなと案じていたが、4粒植えて、ちゃんと4粒とも、むっくり芽を出してくれた。種のまま生命の力を蓄えてじっとしていて、条件が整えば芽を出す。種というのは、実に不思議だ。なかには、1000年前のハスの種が発芽した例もあるそうだ(『NHK趣味の園芸 やさいの時間』2013年7月号)。



種の状態は、はたして「生きて」いるのだろうか、それとも「死んで」いるのだろうか?

「一粒の麦もし地に落ちて死なずば、ただ一つにてあらん、死なば多くの実を結ぶべし」という新約聖書の言葉も思い起こされる。(ヨハネの福音書12章24節)

伊藤ルイさん、北村小夜さんと渡ってきたなたまめは、なんとか次へとつなぐことができそうだ。今年こそは豆を収穫したい。また、そのうち、つづきを書く予定。

>つづき

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